第24章 忘れてねェか。
これまでの男も同じ感覚だったのだろう。
気持ち良過ぎて止めさせた。それを誰も言ってやらなかった。
だから、カナエは自分は駄目だと勘違いしている。相手の男は必死で尽くしている姿を見て、自分だけいい気になっていたんだろうか。
「ぶっ殺してやりてェな。」
『え!?何!?ごめん!!』
「お前じゃねェ。」
『びっくりした……そんなに下手だったのかと……』
「お前は下手なんかじゃねェよ。」
『お世辞はいいよ……』
「俺はお世辞なんか言わねェ。」
『………良かった?』
「あァ………すげェ良かった………」
カナエがホッとした顔をしていると、ローは額に唇を落とす。
下着の中に手を入れ、秘部の割れ目に指を滑らせた。既に蜜で溢れている。
「舐めてただけで濡れたのか?」
『違っ……あっ……!』
蜜の絡んだ指で、秘部の突起を優しく撫でられる。焦らすような動きが体中を痺れさせた。
『はぁっ……!』
「厭らしいな……お前。」
ローの指は突起や割れ目をゆっくり行き来して攻め続けた。静な水音がきこえてくる。
お腹の中が疼いて仕方がない。
カナエはローの腕を掴んだ。
「何だ?」
『あの……』
何か言いにくそうにして顔を反らしている。
顔を歪ませて、息が上がっている姿を見て
ローは笑みを浮かべた。
「言ってみろ。」
『も……もう入れて……我慢できないから……』
口元を隠して恥ずかしそうに言うカナエが愛らしく感じて、ローは全身がぞくぞくと震え上がった。
次の瞬間、足を持ち上げつなぎを剥ぎ取り、床に投げつけた。
もう我慢の限界だ。
『あぁっ!!』
「っ!」
カナエの中に、貫く様に全てが入ってきた。その刺激に思わず叫ぶような声が出て、口を手で覆う。
「退けろよ。」
『皆起きてるから……聞こえたら恥ずかしい……』
「聞かせてやれ。」
『何言って………っ……!』
声を我慢している様子は、ローの気分を更に燃え上がらせカナエを激しく突き始めた。
汗を滲ませながらも妖しげな笑みを浮かべている姿は、もうドSにしか見えない。
「お前の口も、お前の中も最高だな……」
『んんっ!!』
必死に声を抑えているが、船長室は各部屋からは離れた船の端。
皆には何も聞こえない。
無駄な努力を続けるカナエだった。