• テキストサイズ

例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第6章 お世話になります。


「お前の血の力が分かるまでは船にいてもらうぞ。」

『え?』

血の力と言っても、カナエには力がみなぎる様な感覚は無いし、空が飛べそうなわけでも無い。


『……でも、私の血が役に立てる力があるとは思えないし、足手まといになるだけなので……次の島で降ろしてください。』

「当てはあるのか?」

『う……何も無いです』

「だったら、黙って船に乗ってりゃ良い。
お前の血もどんな力か結果が出ねェ限り、役に立つか立たないかも分かんねェだろ」

確かにその通りだが、足手まといには変わり無い。

『さっきの、直接舐めるってのは。』

「あァ……命を奪う様な力もあるみてェだからな。俺はまだ死ぬわけにはいかねェ。」

そんな力があるのかとカナエは怖くなったが、さっきは本当にからかってたんだなとも思った。

「さっき採血した量だけじゃ足り無ェ。また血が必要になる。
調べるなら最後までやりてェからな。結果が出るまで時間が掛かるだろうからここに居ろ。」

(研究材料かよ……でも)

当てがあるのか、そう聞いたと言うことは、別の世界から来て、何も頼るものが無い自分への、ローなりの優しさかもしれない。

(分かんないけど……素直に甘えよう。)

『じゃあ……お世話になります!』

カナエは深々と頭を下げた。

「あァ。」

ローが少し微笑んでいるように見えた。

(あ……可愛い……)




/ 240ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp