第36章 松川/可愛い彼氏*イベント小説
愛おしい、愛らしい、可愛い。
「ん?どーした?」
ニコリと微笑む松川さん。
(ヤバイ…可愛い!)
私は、不思議な感性を
持っているみたいで、
他の男子はあんまなのに、
松川さんはものすごく
可愛い生き物に見えてしまう。
それが私の彼氏だからなのかは
定かではないが、とにかく
可愛くて仕方がない。
「松川さん」
「んー?」
「今日、私の家泊まりに来ません?」
パサリと持っていた着替えを落とす。
なにかあったのか…?
「いいの?」
「明日部活なしですし
丁度いいかなぁと…」
私のその様子に、あぁ、と
1人で納得し、着替えを拾う。
「じゃあ、行こうかな」
ニコリと微笑む。
やっぱり可愛い…。
*
「お風呂 ありがとね〜」
ホカホカとしている松川さん。
何度もいうが可愛い。
(襲いたい…)
私は交代でお風呂に入る。
湯船に浸かると、一気に
疲れが吹っ飛ぶ気がする。
「2人きりなのに…恋人
らしいことできてないなぁ…」
心残りで少し悲しい。
こんな感じで、明日 先輩は
帰ってしまう。
(寝込み襲おうか…でも
松川さんも疲れてる…)
そう思うと私の我儘を
聞いてもらうのは、かなり
図々しい…と思う。
「だめだ…松川さんを休ませなきゃ」
独り言のように呟く、
ドアの向こうに松川さんが
居ることも知らず…。
*
「ふぅ…あがりました〜…よ?」
リビングに入ると、ソファの
背もたれにもたれかかり
寝息をたてる松川さんが目に入る。
「寝てるのか…」
私は松川さんに近づくと、
髪の毛を柔く撫であげた。
(サラサラだ…)
頭を撫で、指を絡めながら手を握る。
(大きい…)
顔を撫でたり、見つめたり、
好き勝手やって、最後に
キスをした。
「部屋に運ぼうかな…」
私は松川さんを背負うと、ヨタヨタ
しながら部屋に入る。
ベッドに降ろすと、またキスをして
離れようとした…その時。
「どこにいくの?」
驚いた、振り返ると 松川さんが
目を覚ましていたから。
「何時から?!」
「そもそも寝てないよ」
妖艶に笑う松川さんは、
部屋が暗いせいか、色っぽく見える。
「…じゃあ私がしてたこと」
「全部わかってた…し 興奮した」
(へ?なんて…?)