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愛欲生活。【おそ松さん】

第3章 チョロ松


【チョロ松視点】


『かっわいいなぁ…莉瑠。』


おそ松兄さんの言葉に無言の
返事を返せば僕の反応が気になるのか
問いかけてきた。


『チョロりん。』


『誰がチョロりんだ。』


『いやあのさ…流石の俺もさぁ
お薬の説明無しにカラ松に襲われた
妹をぺろりとヤッちゃったのはー、

ほんのすこーし悪いと思ってる訳よ。』


僕も似たようなものなので
特に叱るでも反応を示す訳でもない。


『ただなんとなぁく、
カラ松がやってなかったらさ…

お前か一松がヤッてたと思うけ、ど
そこんところどう?』


『どう…って知る訳ないでしょ。』


『うんうん、俺も知らない。
あくまでも何となくだからなぁ…

まっ、結果オーライってな!』


僕は握っていた拳に力を入れた。


爪が突き刺さり痛みに歯を噛み締めた。


『なん、で。』


『んぁ?』


無意識に漏れた言葉に
おそ松兄さんは怪訝そうに首を傾げた。


『あんだよ。』


『何でそんな風に思えるのさ
おそ松兄さん。

僕達がしている事は間違ってる。
なのになんで!!』


思わず出た大きな声に
おそ松兄さんは妹の耳に手を被せた


『なんで…か、
それすらもさ今更じゃねぇの?』


『はぁ?』


『俺達六つ子は妹を愛しすぎた。
依存、嫉妬、執着、独占欲はもう
止められねぇのわかってんだろ?』


『………っ。』


確かに…おそ松兄さんの言う通りだ。


反論できない出来たとして
今までの行いが全てを否定する。


『たとえそれが歪んだものでもさ
周りから狂気だなんだの叫ばれても

俺達は妹をさ"ㅤ愛してんだよㅤ"』


『何が…何が…愛だよ。僕は
何度も妹を莉瑠を…傷つけて…』


『まぁ確かに?思い起こせば
いろいろやっちゃったけどさぁ

今こいつがここにいるんだから
それで良くない?離す気ねぇし。』


よしよしと撫でる手つきは
どんな感情で撫でているのか


今の僕にはわからなかった。


おそ松兄さんはいつもそうだ
わかっているフリをして実は
何も考えていないという事を。


『ここに居れば、それでいいのだ。』


その言葉で全部片付けてしまう。


でも…そんな長男の言葉に縋って
甘えてきたのは僕自身だ。


どんな事があっても僕は
妹を何処にも行かせはしない。

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