第2章 再開のスターティングブロック!!
「俺とお前の差、教えてやるよ。」
「いいぜ…やってみろよ。」
「此処で泳ぐの!?」
「え?ちょっと待って…ハル!それはダメ…!!」
プールサイドで服を脱ぎ始める遥と凛の姿。真琴は慌てて制止をかけるもその声は遠く及ばず、とうとうズボンも脱いでしまうありさま。
「まって、朝からずっと履いてた?!」
「凛ちゃんも?」
二人のズボンの下から出てきたのは水着。遥が朝からずっと履いていたのかなんて疑問に答える余裕もなく、勝負は始まろうとしている。
「早くあれ止めないと!」
「別にいいんじゃない?ねー、みーちゃん。」
「う、うーん…」
慌てる真琴をよそに二人はどんどんプールへと近づいていく。なんか、忘れているような感じがするのは気のせいだろうか。
「行くぜハル!Ready…go…」
カチッと音を立て渚が懐中電灯をプールの中に当てると、鼠が一匹驚いて姿を隠した。