第2章 再開のスターティングブロック!!
「目印、まだちゃんと残ってるかな?」
「あるんじゃないかな…?」
「無かったらいっぱい掘ればいいだけだもんね。」
あははと頬を掻く水沙音。後ろから真琴の声が聞こえる。
「もうちょっと急ごうよ~…」
すると、奥の廊下から人影がこちらへ近づいてくるのが見えた。人影は躊躇せず足を進め、月明かりの下に出る。その顔を見た瞬間水沙音と遥は目を見開いた。
「…よう。」
「…誰?」
「わかんないよ!」
「…まさか、ここでお前等とあっちまうとはな…」
手で頭の後ろのゴムを引っ張る仕草。どこかで見覚えのあるその仕草に真琴と渚も声を上げる。
「凛!」「凛ちゃん!」