第2章 再開のスターティングブロック!!
「昼飯持ってきてない。」
「購買でなんか買えば?…あ、それともこれ食べる?するめいか。」
真琴は今朝貰った新聞紙にくるんだするめいかを笑顔で差し出すと、水沙音が後ろを振り返って言った。
「お弁当なら持ってきてるよー。二人分。」
「いつのまに…」
得意げに笑う水沙音の後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。驚いて振り返ると、その人物は階段の下から三人を見上げ大声を出した。
「ハルちゃん!まこちゃん!みーちゃん!久しぶり!!僕も岩鳶高校に入ったんだ。」
自慢げに話すその人物に三人は顔を見合わせた。
「まこちゃん?」
「ハルちゃん?」
「みーちゃん?」
三人の脳裏に同時にその人物のことが思い出される。自分たちのことをちゃん付けで呼ぶのは…
「「「渚?!」」」
嬉しそうに満面の笑みで笑う渚に水沙音は駆け寄った。
「屋上行くんだけど行かない??」
「行く行く!!」