第2章 再開のスターティングブロック!!
「あまちゃん先生地元の出身なんだって。東京の大学行って就職したけど、夢破れて帰ってきたらしい。」
「夢ってなぁに?」
「さぁ?音楽とか?」
休み時間。教室ではこんな噂話が耳に入った。遙は頬杖をつきながら窓の外を見ている。
一匹の鳥が気持ちよさそうに飛んでいる。
「(夢破れてしょうがなく教師になった奴が生徒を教えるってどうなんだよ…帰りたい。)」
ため息をつくと真琴が声をかけた。
「お昼、屋上で食べない?」
弁当を見せながら微笑む真琴に悪意はない。断じて。
「行こう!お腹空いた!!」
水沙音も鞄を肩に下げると二人を促した。
「(こういうのは察しが悪い。…二人とも。)」