第2章 再開のスターティングブロック!!
「田所純一君。」
「はい。」
「手塚香織さん。」
「はい。」
「えっと・・・七瀬遙さん!」
自信満々に呼びかけられた遥。ただじっと座っているだけだった。クラスでは笑い声が漏れている。
「(クラスでは女と間違われるのはもう慣れた。)」
「先生!遙は男です!」
「あら!ほんと!」
笑い声が響き渡る。真琴は誤魔化すように皆とわらい、水沙音は遙の前の席で机に伏している。
「ごめんなさい。七瀬君。」
真琴がすまなそうに片手で謝るが遙は目で見て顔を逸らした。
「確か昨日はお休みだったわよね?新しくこのクラスを受け持つことになった、天方美穂です。よろしく。」
ふんわりとした雰囲気を持った優しそうな先生。先生は肩をすくめ笑った。