第64章 夏だね
〜 翌朝 〜
『ん……』
襖の隙間から薄らと差し込む日差しに私は目を覚ました
…それにしても……信濃の密着度がすごい…
まぁ可愛いけど……
そう思いながらまだ寝ている信濃の髪を優しく撫でながら寝顔を見た
信濃が抱きついてるのはわかるけど…背後から誰かに抱きつかれてるのは気のせいだろうか
……いやいや、気のせいじゃないよね、すっごい暑いし…!
私は後ろから抱きついている人物を確認するために後ろを向いた
すると、そこには後藤がすやすや眠っている姿が目に入った
『……後藤』
あれ、後藤は昨日一期と寝たはずじゃ……
……なんで私の隣に?
〜 昨晩の事 〜
『おやすみ〜』
一期「おやすみなさい」
なまえは信濃と、一期は後藤と就寝した
暫くして、皆寝息を立てて寝静まった頃…
後藤は何故か寝付けず身体を起こした
後藤「……寝れねぇ…」
怖い話を聞いたのもあるけど…寝れない理由はそれだけじゃない
そう思い、俺は大将の方を見た
大将は信濃とくっ付いて気持ちよさそうに寝ていた
後藤「……っ」
……大将の隣に寝るのは俺だったはずなのになぁ…
まぁ、俺がハッキリしなかったせいだけど
……大将の隣で寝ればぐっすり眠れそうだなぁ…やっぱり
そう思い、俺は大将の背後に回れば隣に横になった
大将の傍に居るとすごく安心する…
こっち向いてないのが残念だけど。
後藤「大将…」
俺は背を向けて寝てる大将をぎゅっと抱きしめた
そして数分後……
後藤はなまえの温もりに、いつの間にか眠ってしまっていた
この一部始終を知るのは後藤だけだった