第63章 ひんやりな夜
私はあれから国広達と別れ、部屋に戻るために廊下を歩いていた
『すっかり遅くなっちゃった…ま、刀剣のお世話も私の仕事だからしかたない!』
廊下を歩いているものの、いつもより本丸が静かに感じた
このくらいの時間じゃまだ短刀達の声が聞こえるはずだけど……随分静かだなぁ…
もう寝ちゃったのかな?
そんな事を思いながら歩いていたが、あまりの静かに不自然に思い私は部屋に戻る前に粟田口の部屋に寄ることにした
数分後、粟田口の部屋の前に来たものの、物音一つ聞こえなかった
『……静か…』
いや、静かすぎる……!
寝息すら聞こえないし…
と、とりあえず中を覗いてみよう、そうしよう…!
そして私はそっと部屋の襖を開けて中を見た
すると、そこには誰もいなかった
『あれ?居ない…みんな何処に…』
一期「おや?主、どうかしましたかな?」
部屋の中を見ていれば、いきなり後ろから一期に声をかけられた
『うわぁぁあ!?い、一期……!!』
一期「おや、驚かせてしまいましたか。すみません」
一期ぉぉぉぉぉおお!!!
いきなり声掛けてこないでよ…!
まじ怖い!ホラーだから……!
短刀達いないし…!
『一期…心臓が口から出そうになったよ』
一期「……大丈夫。出てませんな」
にこっと笑いながら私の頭をぽんぽんと撫でてくれる一期
やっぱりお兄ちゃん感が強いのはこの子がダントツだと思う、うん