第61章 どちらさんでしょうか
部屋に入った私は得体の知れない美形男子と向き合って座った
目を合わせていいものか…、それとも合わせない方がいいのか……あーもう、どれが適切なのかわかんない!
『あ、あの……貴方は……?もしかして、審神者に恨みがおありで私のとこに来たんですか?さ、先に言っておきますけどね…!私はこのブラック本丸を救った天使のような審神者なんです……!だから前任とかそうゆう悪魔みたいな存在では……!』
?「?何か勘違いをしているようだが、俺は今日初めて此処へ来た。それに、俺は他の刀剣のように銘も逸話も持たぬ薙刀だ」
『……な、薙刀?』
?「紹介が遅れたが俺は薙刀、巴形だ。こんのすけと言ったか?そやつに連れてこられたんだが、ここに来た途端いきなり顕現されたものの、主が居なかったからここで待っていたと言うことだ」
『…………………………』
待って、なんでこんのすけは新しい刀を連れてきた?
水着代は?水着代の代わりにだったら連れてきていいよって言ったはずだったんだけど…こんのすけも話聞かないね、うん
いや、まだ望みはある…!
もしかしたらこの巴形って奴に水着代を預けて帰ったってことも……
『えっと、ちょっと聞きたいんだけどさ…こんのすけから何か預かってたりしない…?』
巴形「?特に何も預かってはいないが…」
『そっか……だよね……』
期待した私が馬鹿だった…!!!
くっそ…こんのすけめ……
こうなったら油揚げでこんのすけをおびき寄せて取っ捕まえて事情を聞こう、そうしよう
巴形「?」