第61章 どちらさんでしょうか
?「……そんな所で何をしてる?ここの主か…?」
『…………………………』
私は相手の言葉にバシッと襖を閉めた
……私は何も見てないし、何も聞いてない
話しかけられた覚えもない、うん
きっとアレだよ、ここは審神者部屋じゃないんだ、時空が違うんだよここだけ…そうに違いない!
こんのすけはどこ?こんのすけぇぇぇえ…!!!
心の叫びなど届かず…色々脳内をぐるぐるさせていれば審神者部屋の襖がそっと開いた
?「…とりあえず入れ」
『…………へ……!?』
部屋から顔を出した相手に再び話しかけられれば私はビクッと肩を揺らして変な声を出してしまった
すると、相手は少し困ったような表情を浮かべた
?「脅かしてしまったなら謝ろう。だが、俺は怪しいものではない」
…………いやいやいやいや、充分怪しいですからぁぁぁぁぁああ!!!
どう考えても怪しいからね、うん。自覚しろ…!
『…………ど、どなた?』
?「詳しいことは中で話そう」
それだけ告げれば、再び部屋の中へと引っ込んだ相手
こ、これは逃げられない…よね……
とりあえず今何もされてないし…話くらい聞いても大丈夫……かな?
まぁ、何かあればこの本丸には刀剣男子が居るし…いざと言う時は助けてくれる……よね?
そう思い、私は恐る恐る部屋の中へと足を踏み入れた