第59章 たまには二人きりで
あれから私達は二人で甘酒を買い足すために万事屋へと向かった
万事屋へ向かっている最中、光忠は私の方をチラチラと見て来るのがとても気になるが…何も言ってこないから特に深い意味はないんだろうと思っていれば、光忠は口を開いた
燭台切「さっき、なんで長谷部くんを誘わなかったんだい?」
『え?だって光忠と二人で行くって約束してたし…光忠だって長谷部が着いてきたら嫌でしょ?』
すると光忠は困ったような表情を浮かべた
燭台切「こんなことを言ったら、長谷部くんに申し訳ないけど…今日は主と二人きりが良かったんだ。だから主が断ってくれて嬉しかった…ありがとう」
困り顔からふんわり優しい笑顔に戻った光忠を見れば私まで自然と笑顔になった
『お礼を言われることはしてないから!でも光忠が嬉しいなら良かった』
その言葉に、光忠はそっと私の手を握ってきた
大きくて暖かい手…私はその手を握り返した
……それにしてもだ
私は光忠の事でずっと気になってることがある
今は二人きりだし、聞けるチャンスだよね…うん!
『あのさ……光忠?』
燭台切「ん?どうしたの?」
『ちょっと気になってることがあったんだけどさ…聞いてもいい?』
燭台切「うん、もちろん。気になることを放置しておくと、ずっとモヤモヤしてしまうからね」
そう言って聞き入り体制になる光忠に私は思ってたことを口にした