第55章 私の仕事ぶりは健全です
あれから何度キスを重ねただろうか
溶けそうなくらい甘いキス
私は堪らず、ヘトヘトになってしまった
その様子を見ていた堀川はクスっと笑った
堀川「主さん、可愛い」
『可愛くないし…!てか、キスし過ぎ…』
堀川「ごめんなさいっ、でも主さんが可愛いせいだからね」
そう言っていつものように笑みを浮かべる堀川
やっぱり可愛い…!
でもまたそんなこと言ったら骨抜きにされそうだから今のところはやめておこう…
そう思いながら堀川と見つめ合っていれば、部屋の襖から誰かがひょこっと顔を出した
包丁「主、いるー?」
声のする方に目線を向ければ包丁の姿があった
『あ、包丁!どうした?』
包丁「主、俺との約束忘れてないかなぁと思って!」
……約束…はて、何のことだったか
朝食を食い損ねたせいで頭があんまり回らない!
私が必死に思い出そうとすれば、包丁は頬を膨らましながらこちらを見てくる
包丁「やっぱり忘れたんだ」
『へ?あ、いやいやいやいや、忘れてないよ!えっとね…待ってね…ここまで出てきてるんだよ……!』
待て、思い出すんだ私!
ショタの泣き顔なんて見たくないから!
思い出すように眉間にシワを寄せていれば、堀川が口を開いた
堀川「主さん、僕はそろそろ行くからゆっくり考えて?それじゃ」
そんな様子を察した堀川はゆっくりと立ち上がれば、部屋から出ていってしまった
それと同時に包丁が部屋の中へと入ってきて私の前に座った