第53章 呑むのお好きですね
あれから私は粟田口の部屋まで短刀達を送り届けた
ブーブー文句を言われたが、あんなセクハラトークしてる所にショタを招き入れるなんて…出来るわけがない……!
『はぁ…広間が憂鬱だ……』
私は重い足取りを進めながら、再び広間に訪れた
再び、そっと広間内を覗くと千子が目を回して倒れていた
『!?』
なにあれ…倒れてるけど!?
あんだけ人数居るのに誰も介抱してあげないの!?
千子…ごめんよ…うちの刀剣たちちょっと頭のネジ足りないらしいから…
でも、ホントはいい子なんだよ…!
いい子だと思いたい!
そんなことを思いながら、しかたなく私は広間へと足を踏み入れた
すると、皆すぐに私の存在に気がついた
鶴丸「おぉ!主じゃないか!」
声を掛けてきた鶴丸の頬は赤くなっていた
これは酔ってるな…なんて思いながら他の刀剣たちを見れば皆も頬が赤くなっていた
『ちょっと…飲み過ぎだよ皆。いい加減に寝なさい』
大包平「寝る前に風呂に入りたい」
『うん。バカなのかな。酔ってお風呂に入るなんて冗談抜きで死にますけど!?お風呂は飲む前に済ませてください、切実に』
小烏丸「なら、主も共に飲もうか」
『だから寝なさい。もう飲むのやめなさい』
小狐丸「ぬしさま、さぁ、隣にどうぞ」
『いや、だからね…』
鶯丸「主も一緒に飲みたかったのか…それならそうと言ってくれればいいものの…。今日はいい気分だからいい酒が飲めそうだ」
『ちょ、ちがぁぁぁぁぁぁぁううう…!!!!!いい酒じゃねぇんだよ!さっさと今すぐ撤収しなさいって言ってるの!それ何本飲んだの!?しかも顔赤いし、悪酔いする前に寝てくれ、頼むから。この人数がみんな悪酔いしたらもう収集つかないし、手がつけられないので寝てください今すぐ直ちに』
そんな私の言葉に皆の視線が刺さる
あれ、これ斬られるフラグ?
やばくね…?
そんなことを思っていれば、広間に鯰尾がやって来た