第50章 生憎な雨降り
〜 審神者部屋 〜
『不動!お待たせ……って、寝てるし』
小走りで部屋に戻ってくれば、不動は肘をついて寝転がりながら眠りについていた
そんな不動の近くに座れば、そっとサラサラの髪を撫でた
『……サラサラ……』
どうして刀剣男士は皆髪が綺麗なんだろうか…
羨ましくてしかたないよ、私は!
そんなこと思いながら眠ってる不動の寝顔を見ていれば、私はふと閃いた
『…今だ、今…!私の本丸の日常…可愛い寝顔を撮っておかなきゃもったいない…!』
こそっと独り言を呟きながら、私はこんのすけから預かった一眼レフカメラを手に取れば不動の寝顔を数枚撮った
すると、フラッシュのせいで不動は目を覚ましてしまった
不動「ん…ん?なんだよ…気持ちよく寝てたのに……」
『あー、ごめんごめん。あ、そうだ!やっぱり甘酒買い忘れてたみたいでさ…でも明日すぐに光忠が補充してくれるから安心して?まぁ、今日の分はちょっとないんだけど…』
不動「今日の分ないのか…はぁ、まぁいいけど……わかってたし」
そう言いながら不動は身体を起こした
すると、私の傍に寄ってきた
不動「甘酒買い忘れたんだから、俺になんかお詫びあるだろ…」
…………………………ん?
お詫びって何事?お詫びしなきゃいけないほどのことをしたのか?私は…
いやいや、たかだか甘酒を買い忘れたくらいでそんな…!
『……お詫びってなに?』
不動「なんか、あるだろ…」
いや、わかんねぇよ
なんかあるって…言い出したの不動だからね!?
そんなことを考えながら腕を組んだ