第50章 生憎な雨降り
〜 浦島side 〜
さっき小烏丸さんに会って、あるじさんが雨に濡れたって聞いたからタオルを持ってきた
けど、部屋に入ったら…あるじさんと大和守さんが抱き合ってて…俺はフリーズした
胸元のはだけてる部分を指摘すれば、あるじさんは酷く動揺して……怪しい
何しようとしてたんだろう…そう考えれば嫌な気持ちしかしなかった
考えるな俺……平常心平常心!
いつも通りあるじさんに接しなきゃな!
浦島「あ、そうだ!あるじさんが雨に濡れたって聞いたから、俺タオル持ってきたんだ!」
俺はいつものテンションであるじさんにタオルを見せた
すると、あるじさんは少し驚いたようにこちらを見た
『あ、ありがとう…!さっき買い物帰りに雨に降られちゃってさ』
浦島「そっかぁー。あるじさん、寒くない?大丈夫?」
『あ、うん。着替えたし大丈夫!』
あるじさんはいつも通りの対応だった
俺はその対応が酷く安心した
まぁ、大和守さんは俺を睨みつけてるけど…
そんな大和守さんを俺はちらりと見れば、ばっちり目が合った
すると、すぐに目を逸らして一言呟いた
大和守「………せっかく主と二人きりだったのに……」
俺だって、あるじさんと二人きりになりたいよ…なんて内心で思っても口には出せなかった