第50章 生憎な雨降り
『とりあえず、気にしないで!このお米は私が全身全霊で台所まで運ぶから!』
小烏丸「……おかしな奴だ」
それはお前だよぉぉお!!!
よくそんな身体でお米持とうか?的なこと言えたよな…本当に!
ビックリだよ…!
これで小烏丸に持たせて、小烏丸に何かあったら私はどうなる?
今までの信頼を失い、再び怒り狂った刀剣達に刺される運命に陥るだろ…そんなフラグ立てたくないよ私は!
折れたら本当に私は殺される…!
そんなことを考えていれば小烏丸に声をかけられた
小烏丸「主よ、十面相をして…忙しいやつだ」
『いや、これ小烏丸のせいだからね』
小烏丸「我のせい…か。面白いモノが見れて我は嬉しいぞ?」
『………………』
なんか絡みずらいな…コイツ…
そんなことを思いながら小烏丸を見ていれば、背後から別の声が聞こえてきた
博多「あ、主ばい」
山伏「おぉ!主殿!こんな所で何をやっている?」
背後から近寄ってきたのは、山伏と博多だった
『あ、山伏!いい所に!!あのさ、今買い物から帰ってきたんだけど…玄関にある荷物と、このお米を台所まで運んで欲しいんだけど…お願いできるかな?』
山伏「!分かった、任された!雨の中ご苦労だったな…主殿。此処は拙僧に任せて、主は早く着替えた方がいい。風邪を引いては大変だからな。よし!博多藤四郎、ゆくぞ!」
博多「……え、俺も運ぶと?」
山伏「もちろんだ。さぁ、来い!」
博多「あ、ちょ…!俺はそげん力に自信なかとよ……!!!」
そう言って、山伏は博多の手を掴めば玄関まで強引に連れて行ってしまった