第49章 大荷物の買い物
『あれ、雨降ってきた?』
頬に触れた雨粒に私は空を見上げた
空は薄暗くて、今にも土砂降りになりそうな雨雲が広がっていた
日本号「こりゃ一雨きそうだな…」
同田貫「少し急ごうぜ…降られたら厄介だからな」
蜻蛉切「そうだな。主、足元に気をつけてください」
『え、あ、うん…ありがとう!』
小狐丸「ぬしさま、お手をどうぞ」
そう言って、小狐丸は私に手を差し出してきた
『ありがとう小狐丸』
私はその大きな手を握れば、小狐丸も手を強く握り返してくれる
そして少し足早に歩くも、既に雨が降り始めていたせいか、徐々に雨が強くなってくる
『うわぁ、降ってきた…!』
蜻蛉切「主を濡らすわけにはいかない…何処かで雨宿りを……!」
歩きながらも雨宿りできる場所を探している蜻蛉切
あぁ、私が濡れるのを気にしてくれてる…
蜻蛉切優しいなぁ…誉を差し上げます!
『いや、大丈夫だよ!もう少しだし、早く本丸に戻ろ?濡れても着替えればいいだけだし!』
日本号「なら、急ぐぞ。小狐丸、そいつを頼んだ」
小狐丸「もちろん。さ、ぬしさま…少し失礼します」
そう言って、小狐丸は私に手を掛けひょいっとお姫様抱っこをしてきた
いきなりの事に私は驚き目を見開いた
『へ!?ちょ……!』
小狐丸「本丸に着くまで大人しくしていて下さい」
その言葉と共に皆足早に雨の中、本丸へと向かった