第44章 反抗的な日もあるよね
『…………ん』
ちゅっと優しく触れるだけのキスをすれば、長谷部は満足そうに微笑んだ
長谷部「主のキスは可愛らしいですね…もっと激しいのが良かったなんて、口が裂けても言えません」
『………………』
口が裂けても言えませんとか言いながら、ばっちり口に出てるよね
本当にわざとらしいよね、この子!
『とりあえず降ろして』
長谷部「まぁ、今日の所は勘弁します。約束は約束ですからね」
長谷部は、諦めたようにゆっくり私を地へと降ろした
はぁ、地に立つことがこんなにも安心するとは…
そんな事を考えつつ、長谷部と他愛のない話をしながら広間へと向かった
数分かからず、広間へと到着した
開いた入口からはザワザワと騒がしく、刀剣達が集まっているのだとすぐに分かった
なんか、だいぶ入りにくい気分だけど…皆にも無駄に心配かけちゃったし一言謝っておくか……
私はそう思い、騒がしい広間に足を踏み入れた
すると私に気付いた刀剣がこちらを見た
『…あ、みんな……今日は心配かけてごめ……ん!?』
心配かけてしまったことを謝ろうと口を開けば、誰かが私に向かって突進してきた
そして耐えきれずその場に尻もちをついた
加州「主…!主……!」
大和守「主おかえりっ……!会いたかったよ…良かった、無事で…」
なぜか私に抱きつきながら泣きじゃくる二人
そんな二人の頭を優しく撫でた