第43章 謝罪の気持ち
『当たり前だよ、居なくなったりしないから大丈夫だよ?こんな事で逃げ出したりしないから』
その言葉に安心したように、少しだけ抱き返してくる鳴狐
鳴狐「…主って、意外と肝が座ってる」
『それって褒めてる?』
鳴狐「……うん」
なんか間が気になるんだけど…!
まぁ、私も初めて本丸に来た時はいつ殺られるかビクビクしてたけど…今は皆の事信用してるからか、全くビビらなくなったもんなぁ…
自分が一番驚いてる!
そんな事を考えている私をじっとガン見してる鳴狐の頭を優しく撫でた
『よしよし…、今度一緒においなりさん作ろうね?』
鳴狐「!…約束」
おいなりさんを一緒に作ろうと言う言葉に嬉しそうに目を輝かせる鳴狐
その姿はとても可愛らしかった
すると、部屋の障子に人影が映っていた
そして、襖がゆっくりと開いた
鶴丸「主…」
『あ、鶴丸。どうしたの?』
鶴丸「いや、その、心配になってな…様子を見に来たんだが…」
部屋に入ってきたのは鶴丸だった
鶴丸の言葉に察したのか鳴狐は立ち上がり、"行くね"と目で訴えて部屋を出ていった
『…あ、鶴丸座って?』
私は座布団を指させば、鶴丸に座るように促した
鶴丸「あぁ、悪いな」
鶴丸はゆっくりと座布団に腰を下ろせば少し俯いた