第42章 本丸は大騒ぎ
長谷部「……!」
長谷部は、なまえを押し飛ばしたことに冷静さを取り戻してハッとした
そして、自分のしたことに顔を青ざめふらっとしてした
長谷部「……俺は…主になんてことをっ……」
一期「…鶴丸殿も、長谷部殿も…主の扱いには気をつけてください。この本丸には、あの方が必要なのですから…」
石切丸「…そうだね。主の代わりは、何処にも居ないのだから…粗末に扱うのは良くないよ」
長谷部「……すまん…」
鶴丸「………」
三日月「……主が来てから、ここは平和に満ちた。それは紛れもなく、今の主のお陰だ…分かっているか?」
三日月は、少し怒ったような…それとなく悲しげな面持ちで長谷部と鶴丸に問い掛ける
すると、2人はバツが悪そうに顔を逸らした
鶴丸「そんなことくらい分かってる…。分かっているからこそ…主がすごく愛おしくなるんだ…、もっともっとって……どんどん求めたくなる。これは俺だけじゃないはずだ…」
鶴丸の言葉に、その場にいた者は少しだけ俯いた
加州「そりゃ、俺だって主を独り占めしたいよ。でも、神隠しなんてしたら、もっと主が遠くなっちゃう気がするんだよね。俺は、主が自分だけのモノにならなくてもいい…だって、主の傍に居られる今が…一番幸せだからさ」
小烏丸「そうだな…今を感じられるのは今だけだぞ…?もっとよく考えて行動をしなければいけないな。それに、主がここに来たのも、我らの主になったのも…これも運命というものよ。欲望に飲まれる前に、もっと相手を大事にすることだな」
その言葉に皆静かになった
そして長谷部と鶴丸は反省したのか、一言謝罪をした
鶴丸「すまない…」
長谷部「俺もすまん…少し頭を冷やしてくる」
そう言って、長谷部はその場を後にした