第42章 本丸は大騒ぎ
私は鶴丸にお姫様抱っこされたまま本丸へと戻ってきた
すると、縁側にたくさんの刀剣が集まっていた
あれ、あんなに集まって何をしてるんだろう
鬼ごっこ…とか?それにしては楽しくなさそうだけど
そんなことを思っていれば、私達の存在に気付いた一期が目を見開いた
一期「…主殿!」
その一期の言葉に全員がこちらを見た
え、なにこれ怖い……
一体私がいない間に何があったというのだ…
そんなことを考えていれば、鶴丸は私をそっと降ろした
それと同時に私の傍に刀剣が寄ってきた
蛍丸「主…無事でよかった……」
山姥切「……心配をかけるな」
『え?あ、うん?』
今にも泣き出しそうなくらい寂しげな顔をする皆
その顔に私は頭にハテナを浮かべた
一期「主…、無事に帰ってこられて…本当に安心いたしました…」
一期は優しく私の身体を抱きしめてくれる
その行為に、皆私の事を心配してくれていたのだと理解した
鶴丸が私を神隠しする事は、知っていたのだろう…だからこんなに心配してくれて泣きそうになっていたのだ…
『ごめんね、心配かけて…』
その言葉と共に、鶴丸の方から怒鳴り声が聞こえてきた