第41章 嫉妬は時に自分を壊す
〜 鶴丸side 〜
主は、真剣に…そして真っ直ぐに俺の目を見て話しかけてくれる
神隠しが怖くて、こんなに身体が震えてるのに…俺の気持ちを大事にしてくれる
俺、こんなに酷いことしてるはずなのに…主は全てを受け入れてくれる
そんなに優しくされたら、神隠しなんて…出来なくなる……
鶴丸「……っ、主…」
俺は、主をぎゅっと強く抱きしめた
その身体は小さくて、暖かくて…確かに安心できる存在……
自分の身体でそれを確認すれば、自然と涙が溢れた
『鶴丸……』
鶴丸「俺は…主のことを好きなんて…言える立場じゃないな…好きな奴を泣かせるなんて…」
『ううん、私が勝手に泣いただけだから…』
そう言って、主は俺の頭を撫でてくれる
その優しさに、自分が犯した事の罪悪感に俺は押し潰されそうになった
鶴丸「悪いっ……主…」
俺は主の首筋に顔を埋めながら涙を流した
自分の嫉妬心と独占欲だけで、主にこんなことをしてしまった
こんなこと許されるわけがない…
自ら嫌われに行ってどうするんだ……俺は
『鶴丸、自分のこと責めないでよね。いつもの鶴丸で居て…』
そんな優しい言葉を掛けてくれる主
普通なら、この場で折られるはずなのに…
主の優しさに、俺の涙は留まることを知らなかった