第40章 頼る事も時には大切
『……もうわかんないよ』
薬研「大将、どうしたんだよ…」
前田「何かあったんですか…?」
『ごめん…』
薬研「あ、おい…!」
私はいても立っても居られなくて、立ち上がれば粟田口の部屋を飛び出した
鶴丸や一期が私に何を隠してるのか、気になって仕方なかった
言いたいことがあるなら言ってくれればいいのに、そう思った
そして、私は広間までくれば中から誰かが話している声が聞こえてきた
三日月「それは本当か?」
一期「はい、名前を呼んでいましたし…主も苦しげな面持ちで」
大包平「困ったものだな」
一期「主にはまだ話していません…こんなこと言ったら、きっとショックを受けてしまうかと…」
小烏丸「ふむ…まぁ、本人に言った方が警戒心を持って効果的だとは思うが……」
小狐丸「ですね…」
髭切「それもそうだけど…神隠しを考えている刀が居るなんて、驚いたね」
神隠し……?
鶯丸「まぁ、独占欲と言うものだろう。誰にでもあるものだ…」
燭台切「鶴ちゃんは、特にね…」
…鶴丸が私を神隠ししようとしてるってこと…?
そう言えば、鳴狐が言ってた…真名を知っていれば神隠しが出来るって…でも、鶴丸に限ってそんなこと…
そんなことを考えていれば、背後から声を掛けられる
鶴丸「主、ちょっといいか?」
『!つ、鶴丸……』
私は不覚にも肩をビクッと跳ねさせた