第40章 頼る事も時には大切
『つ、鶴丸…?』
鶴丸から離れ顔を見れば、いつもとは違う異様な雰囲気が漂っていた
でも…さっきまでヒゲメガネとか付けてたし…いつもの鶴丸だろうけど……
鶴丸「なまえ…」
そんなことを思いながら鶴丸を見れば、鶴丸は再び私の名を呼んだ
『っ……!』
まただ…名前を呼ばれると心臓が嫌な音を立てる
私は自分の胸に手を添えた
すると鶴丸は、ハッとしたように私を強く抱きしめてきた
鶴丸「…悪い、主…」
『鶴丸…?』
いつもとは違う鶴丸の様子に私は不審に思ってしまった
一体何なのだろうか…この胸のざわめきは……
正体のわからないざわつきに、私は恐怖さえ感じてしまった
鶴丸「主、昨日は言ってた怖い夢…話してくれないか?俺に」
『えっ…なんで……?』
いきなり昨日の夜に見た夢の話をしてと促され私は戸惑ってしまった
今、その話をする必要…ないような……
『鶴丸、一体どうしたの…?』
鶴丸「……俺、主のこと…」
眉間にシワを寄せ苦しそうな顔をしながら必死に何かを伝えようとしてくる鶴丸
それを聞こうとすれば、開いていた部屋の襖から誰かがやって来た