第40章 頼る事も時には大切
『嬉しいなぁ…大典太にそんなことを言われる日が来るなんて……泣ける!』
大典太「俺は、あんたに助けてもらったからな…あんたがこの本丸に来なければ、俺はずっと蔵の中だったと思う」
そう言いながら私を抱きしめる腕に力を込める大典太
私は大典太の背中をポンポンと優しく叩いた
『そうかな…?でも、私も大典太を見つけ出すことが出来て本当に良かったと思ってるよ』
その言葉に大典太は少し離れて私の顔を見て微笑んだ
大典太「…これからも、こうして…ずっと傍に居てくれ」
『そんなの当たり前だよ!ずっと傍にいるからね』
大典太「あぁ……」
安心したのか、再び私に抱きついてくる大典太
再びあやす様に背中を撫でてあげる
私が気付かぬ間に、刀剣たちも人間嫌いをだいぶ克服出来てきていると思った
出会った頃なんて、斬りかかってきたり、まともに目も合わせてもえなかったり、疑われたり……色々あったなぁ…なんて頭の中で考えてしまう
短いようで長い、ここでの生活
打ち解けられるのが一番いい事だと思う
私も、今では刀剣たちの事を信用しているし、斬りかかられる心配も無くなった
これからも、この子達とずっと一緒に居るんだろうなと思いながら大典太をぎゅっと抱きしめた