第39章 お助けください誰か
そんな中、一人の人影が見えた
これはチャンスだと思い、私は慌てて声をかけた
『あ、ちょっとそこの!待って!』
亀甲「?……!ご主人様…!」
声を掛けた人物は亀甲だった
亀甲は私を見るなり、飼い主を見た犬のようにこちらへ寄ってきた
『……き、亀甲…』
亀甲「どうしたんだい?はっ…ご主人様…そんな格好で…!もしかして、ボクを誘っているのかい?」
『いや、誘ってねぇよ』
亀甲「フフフ、そうゆう素直じゃない所も素敵だよ!ご主人様…ボクはいつでも準備は出来ているよ…さぁ、何プレイにしようか…出来れば、たくさんボクの事を罵って虐めてくれたら嬉しいんだけど…どうかな、ご主人様?」
『帰れ』
あぁ、声をかける相手を間違えてしまったらしい
よりに寄ってなんでコイツなんだ……!
亀甲に着替えを持ってきてなんて頼む勇気はない
私のタンスを漁ってナニかしそうだから怖い…
うん、亀甲に頼むのは辞めよう
『亀甲、人違いだったよ』
亀甲「人違い?そんな訳ないよ…ここで会ったのも何かの縁…だから今すぐにでもボクを……!」
『さっさと帰れ』
あーだこーだ言ってる亀甲に少しイラッとしつつも、暫くしてから観念したのか亀甲はその場から立ち去ってくれた
私は酷く安心感を覚えた