第38章 人生には驚きが必要
あれから私は歌仙の目の前に正座している
広間は汚れたし、歌仙はお怒りのご様子で……
歌仙「さ、説明してもらおうか」
『いや、その……人生には驚きが必要かと……』
歌仙「広間を汚してまでも、かい?それにこれは小麦粉だよね?食べ物を粗末にするのはどうかと思うけどな」
広間の散らかった小麦粉を手に取りながら静かに喋る歌仙
その静けさがとても怖い……これならまだ怒鳴られた方がマシ!
『小麦粉全部じゃないよ!?半分だけだし……』
歌仙「半分でも、もったいないだろう?」
『……それはそうだけど…、この本丸の財布握ってるの私だし……そんなに怒らなくたって…』
歌仙「何か言ったかい?」
『な、なんでもないです!!』
うわぁ、こわっ……地獄耳…
結局怒られるなら歌仙に小麦粉ぶちまけてやりたかったなぁ…失敗した…
それにしても、逃げたアイツら許さん…!
ほたるんは許してもいいけど…他の三人!!
特に鶴丸に明石!主を守れ!!
〜 逃げ組 〜
鶴丸「ほっ、危なかったなぁ。俺達まで巻き込まれそうだった」
薬研「歌仙の旦那に怒られるのはゴメンだ」
蛍丸「俺も怒られるのは嫌だし、あれは主が仕掛けたから主の責任だよね」
明石「そうやな、今頃土下座させられてるんとちゃいます?」
鶴丸「ははっ、そうかもな!」
主の心配など全くする気もなかった四振りだった