第35章 怖い夢の正体
数分歩けば、粟田口の部屋へと連れてこられた
掴まれていた手をそっと離され、私に背を向けていた一期に声を掛けた
『一期……っひゃ!』
声を掛けた途端、敷きっぱなしだった布団へと押し倒され声を上げてしまった
そして、そのまま一期に跨られれば身体を密着したままぎゅっと抱きしめられた
『い、ちご……近いよっ……』
一期「…主、最初は…警戒していましたが、一緒に生活していく内に…どんどん主が愛おしくなってしまいました…。こんな弱っている時に、こんな事をしてしまうのは…如何なものかと思いますが…こんな時だからこそ…主を愛させていただきたいのです……」
『一期…私っ……んんっ…!』
言葉を返そうとするも、一期にいきなり唇を奪われ何も言えなくなった
頬を撫でられながら、リップ音をたて何度もキスをしてくる一期に私まで変な気分になる
一期「んっ……はぁ…、主を怖がらせる夢など…私が忘れさせてあげます……」
唇が離れたと思えば首筋にちゅっと口付けをされ、胸を優しく揉まれる
その感覚に、身体がピクンと跳ねる
『んっ…一期っ……』
一期「主…嫌ではないですか…?」
一期は、私の反応を見ながら優しく声をかけてくれる
その様子に、一期の優しさが伝わってくる