第35章 怖い夢の正体
『ほ、本当に?』
一期「はい、もちろん」
よ、よかったぁ……ビッチ回避ー!
一期は話のわかるやつだ…
そんなことを考えていれば、一期に手を握られた
『?一期……?』
一期「主…何に魘されているのです?」
『……え?』
一期「この間も魘されていました…そして今日も。主は、何に苦しめられているのですか?」
手を握られたまま、真っ直ぐ見つめられれば、その瞳に吸い込まれそうで、見透かされてるような気分になる
『何のこと……?』
一期「……主が苦しんでいる姿は、見たくありません…話して楽になるなら…話していただきたいのです…」
そう言って、手を両手で握られ切なそうにこちらを見てくる一期
そんな一期の表情に私は耐えられず、苦しんでいる原因について話してしまおうと思った
『……私ね、ずっと…暴力振るわれてたんだ……』
一期「暴力……?」
『うん…私は四人家族で、私は家族から愛されてなかったの。私妹がいるんだけど、妹は家族からも期待されててさ…いつもチヤホヤされて……。私は出来損ないだから、信頼できる人もいなかったし、父からは毎日暴力振るわれてた…でも誰にも言えなくて……。大人になって少しずつ仕事を始めたんだけど…人間関係が上手くいかなくて辞めたの。それでここの本丸の審神者になったんだ』
私は微笑みながら一期を見れば、一期は目を細めて苦しそうな顔をしていた