第35章 怖い夢の正体
「なんで生きてるの?」
「出来損ないなんて要らないよ」
「期待してたのに」
また、この夢……
苦くて嫌な夢……
「口で言ってもわからないんだ、身体に教え込むしかないよな…!」
何度この夢を見ただろうか…
振り上げられる手が、とても怖かった…
『っ、はぁ……はぁ……夢…?』
そんな夢に魘されて私はバッと飛び起きた
身体には嫌な汗をかいていた
私は乱れた息を整えながら辺りを見渡せば、ぐっすり眠っている刀剣達の姿を見て少しだけ安心した
『……夢で良かった……』
一度目を伏せて、息を吐き出せば隣から声がした
鶴丸「ん…主……?」
『!なんだ鶴丸か……起こしちゃった…?』
鶴丸「いや、平気だ。それより…どうしたんだ?息が荒いが…嫌な夢でも見たかぁ?」
『あ…うん、ちょっと怖い夢見て……』
鶴丸「ほう…よし、主来い!」
『っえ!?』
私は俯き加減で話せば、鶴丸は私の手をグッと引っ張り鶴丸の布団へと引き釣り込まれた
そして、鶴丸の腕の中にすっぽりと抱きしめられた
『ちょ、鶴丸……!』
鶴丸は騒ぐ私の唇に人差し指を当てた
鶴丸「シー…、皆が起きるだろう?」