第33章 大慰労会2
手招きされた方に近寄れば、ふと名前が思い出せなくて首を捻った。
『あ、新しい刀の……えーっと……』
やばい、名前なんだっけ……!
えっと……思い出せ私!
って、あんな泣きじゃくってる時に出会ったわけだし、名前を把握できるような状況じゃなかったよね?
すると、相手が名乗ってきてくれた
小烏丸「我は小烏丸だ。あんな状況での挨拶だったから……忘れていても無理はない」
『あ、そうそう!小烏丸!ついド忘れしちゃって……ごめんね?』
小烏丸「気にせぬ。まだ会って間もない…ゆっくりと仲を深めていけたら、我は嬉しいぞ」
『ありがとう小烏丸!』
私は、優しい小烏丸の手を握ればブンブンと上下に振った
って、よく見てなかったけど…小烏丸って……痩せ過ぎ…!
あれ、私本丸にどうやって戻ってきたんだっけ?
もしかして小烏丸に抱えられたなんてことは無いよね?
私みたいな重いやつ持ち上げたら小烏丸折れるよね?
きっと砕けると思うんだよね…うん、聞いてみよう。
『小烏丸?あの、私ってどうやって本丸に戻ってきたのかな?』
小烏丸「あぁ、我が運んできたが……それが、どうかしたのか?」
…………まじか。
まじごめん、小烏丸…!
『小烏丸、重かったのにごめんなさい!本当に!腕折れてない?腰とか砕けてない?大丈夫?』
心配になり小烏丸にぺたぺた触り確認すれば、小烏丸に笑われた