第32章 大慰労会
『え?くっついていてほしいって?』
宗三「……いえ、何も?ほら、話してないで食べたらどうですか?痩せ過ぎは良くないですよ」
『……お前に言われたくないわ』
自分の体型を見て言ってくれよ、本当に。
私のお肉分けてあげたいくらいだよ?うん
そんな事を思っていれば、いきなり後ろから誰かに抱きつかれた。
『……うっわ、酒くっさ…!』
不動「よぉ、主〜…」
抱きついてきたのは不動だった。
抱きついてはいるが、片手にお酒の入ったグラスを持っている。
いつもは甘酒なのに、今日は普通のお酒飲んでるんだ〜なんて思いながら不動に声をかけた。
『不動、飲み過ぎじゃない?』
不動「えー、いいだろー…こうゆう時しか飲めないしなぁ」
そう言いながら、不動は私に擦り寄ってくる。
いや、もう相当酔ってるよね、この子……!
私は擦り寄ってくる不動の頭に手を伸ばせば髪を優しく撫でた。
『よしよし…』
不動「ん〜…俺、主が好きだ……」
『へ?』
いきなり何を言い出すの……!?
不覚にもキュンと来た…不意打ち弱いは…私。
酔っぱらいってうっとおしいけど、なんでか知らないけど不動が可愛く見えてくる私は末期なのだろう。