第6章 探し物は主
愛染「…今の声って……」
蛍丸「主だ…!」
明石「あんなに叫んで…」
一期「あっちの方から聞こえましたね…」
厚「パワフルだなぁ…」
薬研「とりあえず行ってみるか」
耳を澄ませながら全員で声のする方へと走って向かった。
~一方その頃~
?「貴様っ、離せ…!!!」
『話を聞いてくれるなら離します!』
?「しつこい女だ…!雅ではないねぇ…!」
まだやってました。
『私はまだ死にたくないんですっ……って、うわっ…!!』
?「っ…!?」
引き留めるのが必死で、その場でバランスを崩して紫髪さんを巻き込んで倒れてしまった。
『いったたた……』
?「……っ…」
『あれ、うわっ!すみません!』
気づいたら、紫髪さんに馬乗りする形になっていた。
それにしてもなんだか苦しそうな…?
そんなに私が重いのか!?
?「……小娘一人くらい…なんともないね…っ」
やっぱりどこか苦しそう…
なんでだろう…
『……もしかして…、怪我してる…?』
?「っ…!?」
『…………………ぎゃぁぁぁ!血…!血が出てる!!!』
馬乗りしたまま紫髪さんのお腹付近を見れば薄らと血が出ていた。
『ご、ごごごごめんなさい!私がくっそ重い体重で乗ったから…!』
?「いや、重くはないけど…これは戦場で負った傷なんだ…」