第32章 大慰労会

『…あれ、………なんで宗三？』


宗三「お小夜が、貴女に汚される寸前だったので守った迄です」


宗三は小夜を庇うように前に立ちはだかり私が気付かずにそのまま宗三に抱きついたってことか…なるへそ。
って、汚されるってなんだよ！！
私はそんじょそこらの病原菌的存在じゃないんだぞ……！！


『こんな可愛い子を私が汚すわけないでしょ！』


宗三「食べる発言時点で、だいぶ危ないですけど」


『…あれ、宗三幻聴が聞こえるようになったの？大丈夫？』


宗三「誰が幻聴ですか…！貴女が言ったんでしょう！あ、もしかして貴女…自分で言ったことも忘れるような低脳でしたか？」


『うぐっ……』


くっそぉ……言った分、倍になって返ってくる！
宗三、ムカつくけどだいぶ強い……！


岩融「がっははは！いやぁ、宗三と主は抱き合いながら喧嘩をするなんて仲良いんだなぁ！」


宗三「なっ、何を言っているんですか……仲良くなんて…」


岩融の言葉に宗三は少し驚いたような顔をした後、抱きついたままの私を見下ろしてきた。

なんだろうと思い、私も見つめ返した。


『ん？』


宗三「……見ないでください」


『は！？宗三が見てきたんでしょ！』


おかしいよね！？
なんで見るなとか言われてんの私！
見返しただけなんだけど……！
いやぁ、宗三…イマイチわからない子！