第30章 久しぶりのお手入れ
燭台切「…はぁ」
えぇ?なんでため息!?
はっ…もしかして、誰にでも気を許すクソビッチとか思われてる…!?
嫌だ…そのイメージだけは嫌だぁぁぁ!!
私が自分の中で葛藤していれば、光忠が私の近くまで来てそのまま強く抱きしめてきた。
燭台切「…………なまえちゃん」
『!』
抱きしめられたまま、いきなり耳元で名前を呼ばれればピクっと反応してしまう。
なんせ、名前を呼ばれることなんてないからだ。
……やばいっ、今すごくドキッとした…!!
顔面完璧声はイケボ…そんな人にドキドキしない女なんていないと思う。
あ、人じゃない刀だったわ。←
『あ、えっと……光忠…?』
私は光忠に声をかけた。
すると、光忠は更に抱きしめる力を強めた
燭台切「…ねぇ、なまえ…」
再び耳元で、いつもよりも低めの声で名前を呼ばれては慣れないことに肩が跳ねる。
そんな私の反応に光忠はクスッと笑った。
燭台切「…ははっ、名前を呼んだだけなのに凄くいい反応するね。他の刀の前でも、そんなに可愛い反応してるの?」
光忠は私の目を真っ直ぐ見ながら問いかけてくる。
『へっ…?か、可愛くないよ……!私なんかっ…そ、それに…私はビッチじゃなっ…んっ……!』
私が話している途中、光忠はいきなり唇へとキスしてきた。