第30章 久しぶりのお手入れ
『ありがとう薬研…そんな風に思ってくれてたなんて、知らなかった…』
私は、悲しそうな表情をしている薬研を優しく抱きしめた。
すると薬研も私を抱き締め返してきた。
薬研「大将、帰ってきてくれて良かった…これからは何処にも行くなよ?俺達が守るから…」
『ありがとう…もうどこにも行かないよ。私も、薬研と皆のこと…全力で守ってみせるからね?これからもずーっと』
そう言えば、薬研へ嬉しそうに笑みを浮かべた。
薬研「大将に守られるなんて、嬉しいこった。これからもよろしく頼むぜ?」
『もちろん!こちらこそ、よろしくね?』
薬研の顔は、先ほどの不安とはかけ離れた明るい表情なっていた。
その表情には安心感も感じられる。
すると、薬研は私から身体を離した。
薬研「……さて、大将。そろそろ身支度でも整えねぇと」
『あ、そうだった…!こんな乱れた格好を誰かに見られたら……うん、考えたくない』
乱れた格好見られたら色々説明とかも面倒だし、性に飢えた刀剣男士達が襲ってくる可能性…………ないか。
私は自分の乱れた服を着直した。
薬研「んじゃ大将、行く前にもう1回だけキスしてくれよ」
身支度を整えた薬研は、私に顔を近づけてキスを強請ってくる。
なんて可愛いやつなんだ…たまらん。←
『んー、じゃあ1回だけだよ?』
私は、薬研の唇にチュッと触れるだけのキスをした。
それと同時にいきなり部屋の襖が開いた。