第30章 久しぶりのお手入れ
薬研「大将の肌…柔らかくてたまんねぇ」
そう言いながら、薬研の手は私の素肌をなぞっていく。
その手の感覚に身体がピクンと反応してしまう
『っ……ん、薬研っ……』
薬研「大将…」
そんな熱っぽい視線を絡み合わせる中、審神者部屋に迫る足音が聞こえてきた。
待って…誰か来る……!
そう思いながら私は慌てて薬研を止めた。
『ま、待って薬研…!誰か来てる…!』
薬研「別にいいだろ……」
いやいや、良くないよ…!?
見られながらやるモンじゃないし、私がクソビッチに思われるでしょ!
それに、一期が来たらお覚悟されるよ?
私の弟に何してくれとんじゃ〜!ってお覚悟されるよ!?
『薬研…また後で、ねっ?』
薬研「ほう、後でシてくれんのか…それなら問題ないな。楽しみにしてるぜ?大将」
後でと言えば薬研は意味深げに笑った。
なんで私…後でなんて言ったんだろう…
普通断るだろ…!
薬研の笑みに私は後悔していれば襖がゆっくりと開いた。
一期「主殿、失礼します」
『え、あ、い、一期……』
部屋に入ってきたのは一期だった。
あっぶねぇ…薬研と夜伽してたらお覚悟される所だった……!
私の勘、当たって良かった……。
薬研「いち兄、どうした?」
一期「あぁ、今日は主の好きなものを作るって燭台切殿が張り切っていてね。だから、主に食べたいものを聞きに来たんです」
そう言いながら優しい笑みを浮かべる一期。