第30章 久しぶりのお手入れ
私は部屋を出ていく浦島の背中を見届ければ、少し放心状態になった。
あんな可愛い子に初めてのキス貰って、私はもう死んでいいんじゃないかと思っている。
いや、だったら短刀ちゃんとキスした時点で逝ってるよね、うん。
手入れも悪くないと思ってしまっている自分が居て、心底怖い……
すると浦島が呼んでくれたのか、暫くしてから厚と薬研が部屋に訪れた。
薬研「来たぜ、大将って……どうした?」
厚「大将、なんか顔が赤いけど……熱でもあるのか?」
2人は私の顔を見ながら心配そうな表情を浮かべている。
私、そんな心配かけるような顔してたの!?
きっとさっきの浦島が可愛いくせにエロいキスかましてきたせいだ……。
『大丈夫だよ!ほら、さっき2人を手入れしたから疲れ気味なんじゃないかな?自覚はあんまりないけど』
厚「無理すんなよ、大将!薬研は中傷かもしんねぇけど、俺は擦り傷だから、大将が疲れてるなら俺は後でもいいしよ!」
何この子…いい子すぎて怖い。
でも手入れしないと私が罪悪感に押しつぶされるんだ!
だから意地でも手入れしますよ〜私は。
『私は全然平気だよ!2人とも手入れするから、座って座って!』
私は2人の手を引いて、座布団に2人を座らせた。