第30章 久しぶりのお手入れ
『まぁ、そりゃ多少はドキドキしちゃうけど…』
ドキドキしないわけない。
だってこんなにイケメンで顔面偏差値高い男子とキスだよ!?
そりゃドキドキの一つや二つ……あるよ!
浦島「…俺と口付けしても、ドキドキしてくれる?」
そう言って浦島は私の肩を掴んで至近距離で見つめてきたと思ったら唇にキスされた。
『んっ……!?』
浦島「ん…ちゅ……」
リップ音をたてながら、何度も何度も軽いキスを繰り返す浦島。
恥ずかしさに耐えるかのように、私は目をキュッと閉じた。
そして暫くしてから、唇が離れた。
浦島「…は…、あるじさん、ドキドキした?俺こうゆうこと初めてだから上手くはないけど…」
初めてでこんなにエロいキスが出来るの!?
…まじで?怖い怖い怖い……初めてのクオリティじゃないよ今のキス…!
『ほ、本当に初めて…?』
浦島「おう!だってキスする相手居ないし、キスしたいって思った主も居なかったから」
『そ、そんな初めてを私なんかに…!ダメだ……可愛いんだからもっと自分を大切にしないと!!』
って、私は親か…!
すると浦島は私をぎゅっと抱きしめながら笑った。
浦島「あるじさんだからいいんだって!本当はもっとしたいけど、あるじさん他の奴も手入れするようだろ?だから今日はもうしない!じゃあ、俺はそろそろ行くから!」
眩しいくらいの笑顔を見せながら、立ち上がれば手を軽く振って浦島は部屋を出ていってしまった。