第29章 帰ろう、本丸に
そして、なまえはゆっくりと目を覚ました。
『ん……んん…』
蛍丸「主……?」
なまえの呻き声に、皆顔を覗き込んだ。
すると目を開いたなまえと目が合った
『あ…れ……、みんな…』
大和守「主!良かった…!!」
加州「大丈夫?痛いところない?」
私は、さっきまで前任が作った空間にいたはず……
目を開けば、私の大切な刀剣男士達がいた。
合わせる顔がないと思っていたのに、目を覚ました途端に、安定と清光が飛び付いてきた。
『あ、うん……痛くないよ?』
加州「良かった〜…皆心配したんだよ?」
『心配……はっ!』
私は慌てて起き上がれば、皆の前で土下座をした。
『皆、ごめん!私…皆に酷いことして…』
三日月「?酷いのは主ではなく前任だろう」
鶴丸「そうだぜ?うちの主は優しいからな!」
長谷部「主、顔を上げてください…」
私は長谷部に言われた通りに顔を上げた。
すると、皆涙目になりながらも嬉しそうに微笑んでいた。
一期「帰ってきてくれて、ありがとうございます…」
薬研「おかえり、大将」
燭台切「帰り、待ち遠しかったよ。おかえりなさい」
そんな皆の言葉に私は涙が目から溢れた。