第28章 前任の憑依
『「あ、あぁ!!!」』
苦しみに満ちた前任は完全に御札へと封印され、朽ち果てた。
そして、なまえの身体は砂のように消えてしまった。
薬研「……!大将…?」
なまえの身体ごと消えてしまったことに戸惑いを隠せない刀剣男士達。
その様子に、謎の人物は笑った。
?「これでいいんだ。やるべき事はやった」
鶴丸「……主は?主はどうなったんだ!?」
加州「まさか…主ごと殺した訳じゃないよね……?」
加州の言葉に、皆の表情が強ばった。
大和守「……そんなこと、ないよね…?」
?「…そう慌てるな」
そんな呑気なことを言ってる謎の人物に痺れを切らした山姥切は掴みかかった。
山姥切「主は……アイツをどこにやったんだ…!」
?「俺にも分からない。ただ、俺の役目は果たしただけだ」
明石「なんなんです?さっきから……自分らにとって、主はんは大切な存在なんです…それなのに、そんな呑気に…役目役目と」
すると、謎の人物を見ながら鶯丸が口を開いた。
鶯丸「……大包平…!」
?「…お前か」
2人は見つめ合いながら顔を確認した。
その様子に、周りは少し困惑していた。
鶯丸「大包平、主はどこにやったんだ?」
大包平「知らないと言っている」
鶯丸「いくら大包平でも、主を粗末に扱う事は許さない」
この展開は、再開を喜ぶ流れだが…今はバチバチとした雰囲気が流れていた。
そして、なまえの行方を知っている人物はここにはいなかった。