第28章 前任の憑依
〜 広間 〜
今剣「あるじさま、おそいですね」
岩融「そうだな……」
2人で広間に待機していれば、他の刀剣達も集まってきた。
髭切「おや?そんな深刻そうな顔をしてどうしたんだい?」
今剣「それが…せいふとはなしにいってから、まだもどってこないんです……」
三日月「ん?さっき俺が部屋に言った時は居なかったぞ?」
岩融「なに……!?」
部屋になまえが居ないことにビックリしている岩融に今剣。
そんな不安なムードを紛らそうと、鶯丸が提案を出した。
鶯丸「そう慌てるな、茶でも飲みながら待とう」
小狐丸「……何だか、嫌な匂いがしますね…」
三日月「うむ……」
鶴丸「…………」
石切丸「何か、来る……」
4人の予感は的中していた。
そんな中、広間になまえが現れた。
『「あ、皆こんな所にいた」』
見た目も声も、いつものなまえだった。
けど、何かが違うと4人は勘づいていた。
今剣「あるじさま……!ぶじでよかったです!」
なまえを見た今剣は、いつものようになまえへと抱きついた。
すると、なまえはそんな今剣を押し飛ばした。
『「触らないで」』
今剣「……え?」
いつもの優しさが見られないなまえに今剣は困惑している様子だった。
その様子を見ていた岩融達も違和感を覚えた。