第28章 前任の憑依
今日もいい天気。
襖の障子から、うっすらと太陽の光が入ってきている。
何だかすごく寝たような気がしなくもない…隣も温かい温もりだし起きたくない。
すると、そんな気持ちよさを邪魔しに来た刀剣が居た。
鶴丸「おはよう、主!今日もいい朝だぞ!」
襖を開けて入ってきたのは鶴丸だった。
私はまだ寝ていたい……邪魔するな…
そう思いながら反応せずにそのまま寝たフリを続けた。
鶴丸「…ん?……こいつは驚いた…!これは光坊に報告だ!」
何を騒いでるんだ…こんな朝から。
もう少しゆっくり寝かせてほしいものだよね?
すると、すぐに別の声が聞こえてきた。
燭台切「ん?どうしたの?」
鶴丸「あ、光坊いい所に!アレを見てくれ!」
鶴丸の言葉に部屋の中を覗く燭台切。
燭台切「どれどれ?……!あれは、もしかして…貞ちゃん?」
鶴丸「間違いないな。はは、良かったな、光坊!やっと見つかって」
燭台切「流石は主、仕事が早いね」
鶴丸「けど、一緒に寝るなんてズルいよなぁ…俺だって主と一緒に寝たいのに」
燭台切「それなら主に、一緒に寝ようって誘ってみたらいいんじゃないかな?きっと寝てくれると思うよ、多分」
鶴丸「多分か!?」
燭台切「うん、多分ね?さて、そろそろ朝ご飯だし、起こそうか」
そして2人は、寝ている私と貞ちゃんを容赦なく起こしてくるのであった。