第25章 初めての市街地
『あ…………』
長谷部「あ。主、起きましたか?おはようございます」
『お、おおお、おはよう……』
さっきの会話を聞いてしまったせいで2人の顔がまともに見られず、私は目を逸らした。
亀甲「ご主人様!おはよう、寝起きのご主人様もとってもカワイイよ!」
そう言いながら、亀甲はぎゅっと抱きついてきた。
あぁ、抱きつくなら長谷部とやりなって…あ、私がいるからやりにくいか……そうだよね…!!!
邪魔してごめんよ、2人とも……
そんなことを考えていれば、長谷部が亀甲を引き剥がしながら声をかけてきた。
長谷部「主、大丈夫ですか?何だかソワソワしていますが……」
『き、気のせいだよ!別に長谷部と亀甲がラブラブだからとか、そんなこと気になってないから!……って、あ……』
つい口が滑ってしまえば、私は硬直してしまった。
すると、私の言葉に不思議そうな顔をしている長谷部と亀甲。
長谷部「ラブ、ラブ……?俺と亀甲が…?」
亀甲「…ご主人様、冗談がキツいですよ」
『え?だってさっき……亀甲が…ボクが居ないと生きていけないくらい、ボクを求めてほしいんだって長谷部に告白してたじゃん!』
亀甲「あれは、長谷部くんではなくてご主人様に向けた言葉だよ」
『……へ?』
長谷部「主、朝から気色悪い発言…やめて頂きたいです…」
亀甲「ご主人様とラブラブなら大歓迎だけどね」
2人の言葉に理解するまで時間が掛かったが、とりあえず理解の整理はついた。
どうやら同性愛と言うのは私の早とちりだったらしい
なんだよ…見つめあってたから、てっきり出来てるのかと思っちゃったよ……もう、早とちり禁止だ…!