第24章 時には甘えも必要です
『…………』
寝るの早っ!!なんだよ、赤ちゃんかよ……
なんか可愛い…でも見た目が美男子…!
すると長谷部が空いている不動の隣に敷いてある布団に寝そべった。
長谷部「主、2人から抱きしめられて苦しくないですか?」
『あ、うん。大丈夫だよ〜、あ。長谷部にこれあげようと思って来たんだった』
私は手探りでお菓子を手にすれば、長谷部に手を伸ばしてお菓子を1つ渡した。
長谷部「!……これは?」
『お菓子だよ。長谷部いつも頑張ってくれてるし、疲れてるだろうから…甘いものでも食べて癒されてほしいなって思ってさ』
長谷部「主…そこまで考えてくださったのですか…。ありがとうございます……主…」
嬉しそうに顔の表情を緩めながらお菓子を受け取ってくれる長谷部。
その表情に、こちらまで嬉しくなった。
『考えるよ、大事な刀剣達だもん』
長谷部「主…、やっぱり貴女が主で良かった。心からそう思えます…だからどうか、どこにも行かないで下さい…」
『長谷部……?』
急に長谷部が悲しそうな声色で居なくならないでと悲願しているように聞こえた。
私は2人の腕を退かし身体を起こせば長谷部を見た
すると何処か悲しげな表情を浮かべていたため、私は長谷部の傍に移動した
『長谷部…どうしたの…?』
長谷部「あ、すみません…ここまで優しくされたのは初めてで……少し不安になりました」
『不安?』
長谷部「主に優しくされる度に、不安になります…きっとそれは、主を好いているから。主を信じていない訳じゃありませんが…ふと、主が居なくなったらと…不安に駆られます」
『長谷部…私は居なくならないよ?ずっと皆と一緒に居るし、捨てたり見捨てたりもしない…だから不安がらないで?』
そういって、私は長谷部の髪を優しく撫でた。