第24章 時には甘えも必要です
さてと、どうしようかな…これ。
私がおんぶして運ぶしかないか?
まぁ一応短刀だし、おんぶくらいはできそうだけど……
そう思いながら不動を見ていれば、眠っていた不動が薄らと目を開けた。
不動「ん……さみー…」
寒そうに身震いしながら起き上がれば、私をチラッと見てきた不動。
不動「あれ…アンタこんな所で何してんのさ?」
『あ、起きた…。いや、不動がこんなところで寝てるから風邪ひかないうちに起こそうと思ったんだけど…起きなくて困ってたんだよね…でも起きて良かった!』
不動「ふーん……」
私の言葉に、不動は横目でこちらを見てくる。
な、なんなんだその目は……!!
こっちは親切に気にしてあげてたのに……!
『な、なに…?』
不動「…本当は寝込みを襲おうとしてたんじゃないのかぁ?」
『……は?』
何を言ってんだ、コイツは。
誰が寝込み襲うって?私が?不動を?
ないないない、そんな気持ちはない
寝込み襲うなら堀川がいいよ、私は。
『誰も寝込み襲わないし…!そんなこといいから、早く部屋に戻って寝なよ?風邪ひくから!』
不動「えー…部屋に戻ると、あの長谷部ってゆう奴がうるさいから嫌なんだよなぁ…アンタの部屋に行きたい」
『なんでそうなる!?やだよ…自分の部屋に戻りなさい』
私はそう言いながら立ち上がった。
すると不動も私と同じようにふらっと立ち上がれば腕を掴んできた。
不動「ちょっと待てってば…」
『ちょ、部屋には連れていかないからね!?』
不動「そんな固いこと言うなって〜……おっ、と…」
不動はふらつきながら話していれば、いきなりバランスを崩しこちらに向かって倒れてきた。
『へ?ちょ、危なっ……、ぎゃっ…!』