第24章 時には甘えも必要です
『私の1日内に落ち着く時間ってないのか……』
私は食べ終わってからみんながいなくなった広間でぐったりと寝転んでいた。
高い天井の木目を見ながらぼーっとしていると、いきなり燭台切の顔が目の前に映った。
燭台切「主、大丈夫かい?こんな所でゴロゴロしてると風邪ひくよ?」
『あ、光忠。片付け終わったの?』
燭台切「あ、うん。さっきね?」
『うわー、ほんとお疲れ様...なにか困ったら亀甲を使ってくれていいからね?』
亀甲をたくさん虐めてやってくれ。
私には手が負えないからね…それに手伝いさせるのもいいじゃん、たまには!
そんなことを思っていれば、光忠はにっこり笑った後に何だかソワソワしだした。
燭台切「あのさ、主…ちょっと時間いいかい?」
『ん?うん、もちろんいいよ。どうしたの?』
改まってなんだろうか…まさか、告白か!ってないない。
この間も告白かと思ったら全く違かったし。
私の言葉に燭台切はゆっくりと口を開いた。
燭台切「…小屋か蔵で他に短刀を見かけなかったかい?」
『短刀…?私達が持ち帰ってきたのは、博多と後藤と信濃と、不動の4振りだけだったけど……それがどうしたの?』
燭台切「太鼓鐘貞宗…通称貞ちゃん。その子が居ないから、折られたのかと思ってちょっと気になってたんだ」
まだ刀が居たのか…
太鼓鐘貞宗…小屋か蔵に居たかなぁ……思い出すんだ私!